仕事や学校の勉強が思うように進まない。そんな悩みを抱える人は少なくないだろう。今回はそんな悩みを解決するヒントになる生産性を上げるための僕の考え方を紹介しようと思う。
まず勉強にはアウトプットとインプットの2つの側面があると思っている。一般に、考えたことを文章にまとめたり、教科書の記述を自分なりに咀嚼して練習問題を説いたりするアウトプットはただ課題に指定されたテキストを読むとか、動画や音声を視聴するだけのインプットよりも脳に掛かる負荷が小さい。そのため認知的にストレスが生じるアウトプットは後回しにして、より楽なインプットに逃げがちだ。しかしこれはやはりよくない。僕は午前中は頭が活発に動くのだが、時間とともにエネルギーが消耗していって、午後になると午前ほどは頭が働かなくなる。それなのに一日の初めに負担の少ないインプットから入って、その後重いアウトプットに移るのは不合理だ。これは僕の勝手な意見だが、午後、特に夜になってからのほうがより集中できるというのは午前にインプットの誘惑に負けてアウトプットを先送りにし、夜になると切羽詰まってやっとインプットの安楽を手放し、アウトプットを渋々始めざるをえなくなっているだけなのではないか。要するに時間の制約に尻を叩かれてようやく正しくタスクの優先順位を判断できるようになっているということだ。だったら頭脳が明晰な朝にアウトプットを素早く処理して、インプットはだれてくる昼以降に回したほうが絶対効率がよいのではないか。もちろん、これにはインプットという甘い蜜の誘惑に何としてでも抗う必要があるが。そうすれば億劫なタスクを後回しにしている後ろめたさがずっとチクチク刺してきてパフォーマンスを落とすことはなくなるはずだ。
インプットとアウトプットはその性質からして根本的に異なっている。インプットは本や動画で知識を習得すること(正確には、習得したつもりになること。実際に身についたかどうかはアウトプットの段階になってみないとわからない。)で、これには時間さえかければ達成可能なことが多い。これに対してアウトプットは何らかの成果物が求められているから、時間さえかければよいという性質のものではない。自分の頭にむち打って、ほとんどの場合限られた時間内に形あるものを作り上げなくてはならない。これが僕らがアウトプットを避けようとする理由である。
実は大学生になって一人暮らしを始めた当初は就寝時間が日をまたぐことが多く、そのせいで朝起きられなかったり昼間に強い眠気に襲われることがしばしばあった。夜遅くなってきて課題が終わっていないと翌朝ちゃんと起きて課題ができるかどうか不安になるので、ずるずる深夜まで作業がもつれ込むのだ。だが眠気を感じた頭では能率が悪く、気づくと時計の針は午前2時を指していたりする。こんな日々を繰り返しているうちにさすがにマズイと思って生活習慣を朝型に切り替えた。僕の場合はこれが見事に上手くいって、課題を完了させるのにかかる時間は夜型の時より数時間は短くなった。
どうやら僕は朝型で、朝の頭がさえた時間帯には作業がサクサク進む傾向があるようだ。夜更かしはやめて、朝に活動を集中させたほうが生産性は間違いなく上がる。だから大学のレポートや課題を進めたり、テスト勉強をしたりする時間をなるべく多く朝に確保したい。そこで、僕は起床時間を遅くとも6時頃にしている。この時間に起きることで大学に行くために家を出るまでに少し時間ができるから、この時間を活用して作業を進めることができる。午前に授業がない日は、朝起きて、朝食を食べたら昼までずっと家で課題ができる。
周囲の大学生の話を聞いていると、かなり夜ふかしをしていて毎日夜中に眠りについて、昼過ぎに起きる生活をしているひとが思っていたより多いことを知って驚く。僕も以前は夜遅くに入眠することがときどきあったが、さすがに午後になってから起きるということはなかった。そうした人たちは授業が午後からの日は何も問題ないかもしれないが、もはや夜型の生活が習慣化してしまっているのでたとえ翌日に1限があってもやはり就寝時間は深夜になっているようだ。そして朝の授業で死ぬほど眠そうにしているのをよく見かける。確かにどうしても課題が終わらずに夜中までパソコンに向き合っていなければならなかったり、深夜までバイトするのを余儀なくされることはあるかもしれないが、普段から夜型&睡眠不足のダブルパンチを食らっていたのでは健康にも生産性にも命取りになる。必要な睡眠を削ってまで捻出した時間に朝の集中が持続するゴールデンタイムの価値を損なっても良いだけの価値が本当にあるのかは見極めなければならない。
僕の時間の使い方の理想としてはやらなければならないことのうち、頭を使うものは午前に済ませて午後は大して頭を使わないことや映画を見たり本を読んだりするのに使うことだ。
大学の課題を進めるとか、文章を書くとかのアウトプット作業は脳に負荷がかかるものは後回しにせずに、午前中に一気に終わらせてしまったほうが効率が良い。そして午後からは本を読んだり勉強したりといったインプット中心の活動に腰を据える。インプットはアウトプットより脳に負荷がかからないので、これが自分にとっての最適な時間の使い方だ。
とはいえここまでの話はあくまで僕の朝型の体質に基づいたもので、もちろん夜型の人もいるだろうし、そういう人は夜に生産性が上がるのだから夜に生産的な活動を集中させたらいい。人生は限られているから集中力が続かない時間にダラダラ作業を進めているのは時間の無駄でしかない。とはいえいくら夜が得意だからといって睡眠時間を大幅に削るのは健康にも作業効率にも有害だと思うが。
僕が伝えたいのは頭が一番よく動く時間に高負荷のタスクを進めようということだ。脳が活力にみなぎり、今にも超スピードで突き進まんとしているときに頭を殆ど使わなくてもできる単純な仕事を割り当てるのは時間をドブに捨てるのと同じだ。そういう時間さえかければ終わるような活動は頭脳が休息モードになっているときにすればよい。時間をかけることがゴールではない作業を時間で解決しようとするのはもうやめよう。


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